
「頼みは台湾」和歌山県白浜町長は日中議連訪中団に「パンダの契約延長」懇願せず(下)
和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド(AW)」で飼育されるジャイアントパンダ全4頭の6月末の中国返還が決まった。町の観光客誘致に貢献したパンダ…
「パンダ・ロス」に揺れる白浜町、町長の胸中とは
ジャイアントパンダ4頭の返還が決まった和歌山県白浜町。観光の柱でもあった「パンダ不在」の未来に、町長の大江康弘氏がどのように向き合うのか——インタビューからその姿勢が明らかになりました。
大江町長は「パンダ頼みから脱却する」決意を語り、町の観光資源を「政治に左右されない安定したもの」へとシフトする考えを強調。
アドベンチャーワールドでの観光客誘致に感謝を示しつつも、白良浜や温泉など独自の魅力を活かした地域づくりに目を向けています。
また、パンダ返還に際しても、町として契約延長の政治的働きかけを行うことはなく、「AW(アドベンチャーワールド)と中国のマター」との立場を取ったとのこと。「中国はパンダを政治的ツールにしている」との発言からも、慎重な距離感がうかがえます。
さらに注目すべきは、台湾との連携強化を掲げている点。5月22日には副総統・蕭美琴氏と面会を予定しており、「自由や民主といった価値観を共有する台湾にこそ未来がある」と語っています。
白浜空港と台湾を結ぶチャーター便もスタートし、新たな観光導線としての期待も高まっています。
白浜町が今後どのように「ポスト・パンダ時代」を迎えるのか。
町長の言葉からは、過去に頼らず、新たな関係性と価値を模索する静かな意志が伝わってきました。
気持ちの整理、つきそうですか?
突然の返還発表に、パンダファンの多くが驚きと悲しみ、そしてやり場のない思いを抱えておられるはず。
町長の言葉は一つの考え方として理解しつつも、「それだけでは片づけられない」と感じた方も多いのではないでしょうか。
今なお気持ちの整理がつかない中で、私たちはどんな想いを持ち続けていけばいいのでしょうか。